日本脳炎ワクチンは、生後6か月からの接種をおすすめします 。
2025-05-23
日本脳炎は、日本脳炎 ウイルスに感染した豚の血を吸った蚊に刺されることで、 人に感染する病気です。 感染すると、脳に重い症状を引き起こすことがあります。 特別な治療法はありません。
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2024年は全国で9人が発症し、 そのうち8人は関東・東海地方で発症しました。
(栃木1・埼玉1・群馬1・東京1・千葉2・静岡1・愛知1・熊本1)
1960年代には、年間5000人もの日本脳炎患者がみられていました。1976年に、日本脳炎ワクチンが定期接種となり、発症者数が減少し、1990年代からは、発症者は、年間10人以下になりました。
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以前は、西日本に多かったのですが、今は、神奈川県周辺地域の豚も、高い確率で日本脳炎の抗体を保有しています。(感染した事があるという意味です。)
静岡・千葉の豚:抗体保有率90〜100%
神奈川県の豚:抗体保有率 約30%
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日本小児科学会は、 「感染リスクのある地域では生後6か月からの接種を推奨」 しています。標準では3才から接種することになっていますが、3才未満で接種をおこなっても、第2期接種時期(9~12才)まで中和抗体価が持続することが確かめられています。
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日本脳炎は、8月・9月・10月に発症者が多くなります。夏の前にワクチンで予防することが大切です。
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参考資料)
日本小児科学会ホームページ
国立健康危機管理研究機構 感染症情報提供サイト
日本脳炎ワクチン第1期を3歳未満で完了した児における第2期接種時の中和抗体価の持続. 新薬と臨牀. 2025; 74(3), 247-257.
日本脳炎ワクチン-接種差し控え者への対応. 小児科診療 2012;75(4), 639-643
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